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子どもにとって最も大切なもの

こんばんは、絵本でみんなの笑顔をつくろう!ココサリーブックの橋口です。

今回は「子どもにとって最も大切なもの」についてまとめたいと思います。みなさんは、「子どもにとって最も大切なものは何ですか?」と聞かれてとっさに何を答えるでしょうか。礼儀作法?思いやりの心?素直さ?…きっと様々出てくると思います。しかし、本当に必要なものはそれらをきちんと身につけられる子どもの心の器そのものです。

子どもの器は幼い頃に出来上がります。それはまさに、子育て真っ最中のお母さんたちに見られる行動によって作られていくのです。その行動とは、「抱っこ」。そして、その器の正体とは「愛着」なのです。愛着が器になるのか!?と疑問に思われるかもしれませんが、そうなのです。

「愛着とは、人と人との絆を結ぶ能力であり、人格の最も土台の部分を形造っている。人はそれぞれ特有の愛着スタイルをもっていてどういう愛着スタイルをもつかにより、対人関係や愛情生活だけでなく、仕事の仕方や人生に対する姿勢まで大きく左右されるのである。」と精神科医の岡田尊司氏は仰っています。

愛着の全ては母親の抱っこから始まります。育つためには、つかまり、体に触れ、安らうことができる存在が必要。つまり、安心の原点であり、そこから愛着が育つということです。例えば、孤児たちが食欲が低下し衰弱死するのはこの特定の愛着をもたらす存在からのスキンシップが足りないためです。また、この愛着は子どもから母親に対する一方的なものではなく、母親から子どもに対しても生まれます。そのため、この愛着をきちんと育てておくと、どんなに苛酷な状況になっても子どもを見捨てることはありません。子どもを殺してしまう、手放す母親は彼女自身の愛着が子どもに対して育たなかったということなのでしょう。抱っこはスキンシップという面と「支え・守る」という面も持ち合わせているのです。original-

さらに、愛着は心理的な影響だけでなく、生理的な影響も子どもたちにもたらします。成長ホルモン・神経成長因子・免疫力、心の安定に必要な神経ホルモン・神経伝達物質の分泌の活発化にも影響するのです。多寡が抱っことは言えませんね。

生後6ヵ月で子どもは母親をはっきりと見分けます。そして、生まれてから1歳半までが愛着形成で最も重要な期間となり、この期間を「臨界期」といいます。愛着形成に必要な3つとは、①スキンシップ、②子どもの欲求を感じ取る感受性、③速やかに応じる応答性です。これができると愛着は半永久的に持続し、大人になっても根本に存在します。誰もが涙する「母をたずねて三千里」のマルコ少年がまさにコレです。

愛着という「安全基地」がきちんと機能する(確保される)ことによって安心して外界を冒険しようとし、好奇心旺盛で活発的、かつ積極的な子どもになります。しかし、過保護的なサポートを与えすぎると逆に主体的な探索行動を妨げてしまいます。安全基地とは、求めていないときにまで縛られる場所ではないのです。

いかに幼い頃の母親との関係が大切かが分かります。愛情を愛着でもって惜しみなく注いであげることが将来の子どもを強く、たくましくするのですね。

 

 

 

 

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